第49代部会長 山﨑 陽司

【基本理念】
水産部会50周年へ向けて、会員増強と部会革新

【スローガン】  
「つながり」~水産部会の拡大と真の仲間づくり~

【所信】
 私は2007年に社団法人東京青年会議所(現在は公益社団法人)に入会し、東京のシニアを含めた皆様にお育て頂きながら、JC運動を通じて青年としての使命感を学び、新しい社会の推進役になれるよう純粋に「社会への奉仕」、「指導者訓練を基調とした修練」「世界との友情」のJC三原則を基に日本の将来そして地域の発展のために心を尽くし、努めてまいりました。しかし、2012年度に水産部会へ入会させていただき、水産部会活動へ頻繁に参加させていただく中にJC活動の新しい姿を見つけ、新たなる見識を育てていたように感じております。

私はJEYCEEという前に青年経済人であります。経済人の中にはそれぞれに専門分野があり、経営を行っております。青年会議所には7百あまりの各地青年会議所があり、そこには同業者が多く存在しています。日本は戦後復興を成し遂げ高度成長し経済大国になり現在でも経済大国として世界の経済をけん引しております。その経済のベースになっているのは個々の経済人であり、われら水産部会もその一員であることを自覚しなければなりません。青年会議所にありながら、水産業として経済活動の充実を図ることができる。それが部会であります。

そして水産部会は1965年に誕生し49年を迎えます。この長き歴史の中、その時々に全国の会員からの情報を収集し、連携して運動を展開し水産業界の先駆者・先導者として行動され、水産部会内だけでなく、日本の水産をけん引してまいりました。その熱き思いは歴代部会長をはじめ会員が受け継ぎ現在に至っていると考察いたします。世界における日本水産業は寒暖の海流を擁しており多種多様の水産物が取れ、世界レベルでも魅力あふれる水産物を持ち得ています。海洋面積は世界第6位、消費量は世界第1位であります。近年世界的に水産好景気に恵まれている中で、日本の立ち位置を今こそ見つめ直し、変革を求められている時代と言えるかもしれません。水産部会におきましても世界と日本の水産の現状を把握しつつ、情報を共有して共に邁進しましょう。

次年度2015年度は水産部会誕生して50年になります。この度私が2014年度49代水産部会の部会長させていただくことになりましたが、先輩諸兄の皆様が積み上げてきた歴史と伝統を受け継ぎつつ、次の100年を目指して進むことのできるよう未来を見据え、まずは本年度を50周年へ向か準備期間とし、喫緊の課題として会員増強に力を注ぎたいと思います。そのためにはメンバーが集まりやすい環境を整えメンバー相互のつなぎ役をつとめさせていただきます。参加しやすい魅力あふれる水産部会をめざし、そして新たな風を起し発展させていけるよう精一杯努めさせていただきたいと思います。一年間何卒よろしくお願いいたします。

 「つながり」

水産部会の最大の特徴は全国各地会議所から日本の向上心あふれる青年が英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな社会を作り上げようとの合言葉のもと水産業にかかわりのあるメンバーが集うことだと思います。そして全国各地青年会議所の良き先輩経営者でもありますシニアの会員の皆様との隔てない交流ではないでしょうか?私たちはこのご縁を大切にして、人間関係を構築して真の仲間になれるよう積極的に接していくことが大切であると思います。

また、部会にはビジネスに活用するという理念があります。この日本の周りに海があることから、水産部会は全国津々浦々に仲間がおり、この広がるネットワークをフル活用し、「情報」を「活きた情報」としてビジネスチャンスに変える役割、加えて、水産部会にはハブ機能があります。その機能が潤沢に動きだしたならば、総勢約400名ものネットワークを活用でき、未来の水産業の輝きがあるはずです。そのためにも現役メンバーとシニアの諸先輩との懇親を通じて交流を深め、語り合いつながりを広めていきたい。そんな機会を創出します。

 「部会会員拡大と強靭化」

全国各地青年会議所においても、会員の減少、そのことに伴い水産部会員の減少が進んでおります。 会員拡大は例年取り組んでいますが、危機感を持ち会員一丸となって会員拡大に取り組まなければなりません。会員拡大は人と人とのつながりが重要なポイントであると思います。分かち合い、懇親を深めることでメンバー相互に気軽に連絡を取り合える間柄になれるよう、全国各地に共に活動する仲間を増やしていきます。点を線で結びその線が確実に太い線になって全国各地に広がる、また会員拡大は単年度制の枠を超え取り組んでいかなければならないと考えます。年度をまたいで新メンバーのアテンドを確実にすることで、相互の人間関係の構築につながると考えます。また各地青年会議所メンバーに声を掛けるに限らず、各地区の同業者に声を書け、JC入会を促し、部会の会員拡大が全国各地青年会議所の会員拡大につながるよう努め青年会議所の底上げに貢献するよう働きかけます。

 「出席率向上と部会運営の革新」

時間的制約、資金的余裕等による部会出席率の低下。我々を取り巻く経済環境はいっそうに厳しいものになっております。水産業界も従来の青年会議所の価値観では測ることのできない経済的な問題を抱えていると思います。この様な状況の中で参加を促すためには、参加したからこそ得られる情報、参加したからこそ得られる人脈。このことこそが真の役立つ部会の実践であり、ネットワークを生み出す場でもあります。そして何よりも部会には楽しさが必要であると考えます。楽しさが人を呼びまた新しい人を呼びます。 真の仲間づくりが部会を活性化させる要因であると考え、それがまた、資質向上つながるのです。さらには出席率アップと会員増強するにあたり、部会の運営にはイノベーションが必要です。時代とともに時代に合ったオペレーションを構築していく。会社経営の常とう手段です。各地区青年会議所で行われている運営方法は適宜イノベーションされています。水産部会にあった新しいオペレーションを導入し、より良い部会運営を構築していきたいと思います。

 「最後に」

「感謝・慎み・助け合い」これは私の生活信条です。魚(水産物全般のこと。以後は魚のみ記載)とは大自然の恵みであります。私たちは水産業を媒体として魚の命を戴き、活用して、生活の糧にしています。魚には一円もお金は払いません。だからこそ私たちは魚に対して、感謝の気持ちをひと時も忘れてはいけないと思うのです。その気持ちを忘れたとき、魚に命がない物であったかのように扱うようになってしまうのです。命を戴いたからには、おいしいと思ってもらえるように、苦労して魚の尊い命に報いたいという気持ちになってもらいたい。

日本には元来共に生きるという共存共栄という概念があります。「儲かるとわかっていてもしてはいけないことがあり、儲からないとわかっていてもしなくてはならないことがある。」経済活動の中にも慎みの心が大切だとおもいます。そして、本当の仲間づくりとは助け合いであると思います。簡単に助け合いといいますが、助け合いは諭す人の言葉であります。私が伝えたいのはギブ&テイクではなく、当人同士は助けることに徹すること。その相互関係が助け合いになるのだと思います。本当の仲間とは、相手に楽になってもらいたいとただ行動することだと思うのです。水産部会の各地会員相互がそんな心持になってくれるよう、一年間ではありますが、まずは自らこの気持ちを実践し邁進したいと思います。