第35代部会長 長浦 善徳

【基本理念】
新たなる熱い心で、3000年紀を迎える日本の水産業と水産部会を共に語ろう

【所信】
ミレニアムを迎え

 夢に見たミレニアムの年が来ました。今世紀を振り返り、次の3000年紀をスタートするための、きわめて重要な年の始まりです。

さらに、我々水産部会にとっては、部会設立35周年を迎える記念すべき年でもあります。しかし、我々が商いとして日々身を置く水産業界の現状は、決して夢見、描いてきた新世紀が、ばら色の未来とともにやって来るとは言えないと私は考えています。

今世紀の日本の水産業は目を見張る進歩を遂げ、世界中で獲った水産資源を日本の市場に供給し、大きな繁栄を誇ってきました。しかしながら、今世紀後半より起こった多くの問題により今日、さまざまな形の構造転換を余儀なくされています。こうした混沌とした変革期の今その中にある我々が、水産部会メンバーとして何が出来るのかを問われ、又考えなければならない年であろうと思います。

35周年を迎え

 今年水産部会は設立以来35周年を迎えます、設立にご尽力された諸先輩を始め、歴史を造っていただいた歴代部会長を始めとしたメンバーの皆様方には改めて感謝申し上げます。その歴史を踏まえ、今年はまずその歴史を振りかえることにより我々水産部会の進むべき路を模索したいと考えます。

昨年発足しました水産部会シニア会の活動はその意味においても、現役メンバーの1人として物心両面にわたり大変心強く感じています。OBの皆さんと、現役メンバーの更なる交流や新たなビジネスネットワークの構築のためにも、シニア会の皆さんには今まで以上の部会へのご理解とご協力を宜しくお願い致します。

35周年を迎えるにあたり部会メンバーの1人1人が、今後の進むべき路とは何かを各自の心に、小さな火種として灯すためにも、現役、OBの皆さんが一同に会した記念式典は意義深いものであり、ぜひ行いたいと考えています。

「温故知新」、使い古された言葉ではありますが、先人に学ぶとともに今後の指針を求め、心をこめたおもてなしの心で先人を迎え35周年を共に祝いたいと思います。

今年の活動について

 伝統ある我々水産部会も、部会の今後に対してメンバー全員で危機意識を持たねばなりません。水産業の構造転換にともない部会メンバーは残念ながら年々減少しています。現状を見まわせば致し方ない面も確かにありますが、このままでは、部会の統廃合の波にさらわれる可能性さえ否定出来なくなるかもしれません。そのため危機感を持って今年は、会員拡大に新たなる熱い心で取り組んで行きたいと考えています。

全国の部会メンバーがJCメンバーとして、水産に係わるビジネスマンとして、OB、現役問わず一同に会し、本音で話すことの出来る部会の開催は、運営の中でも大変重要なことだと考えます。それこそが役に立つ部会の実践として、ビジネスネットワークを生み出す場であると考えます。さらに、楽しい部会は面白いJCの実践の場でもあり、参加者が心から楽しめる部会にして行きたいと考えています。

それとともに数年前より部会として提唱しています、環境と資源管理と水産資源の有効利用の更なる勉強を行い、日本の新世紀の水産業を考え、メンバー個々の企業の未来指針になるような勉強会を行いたいと考えています。

そして、情報交換の方法の一助として昨年より始めていただいた、水産部会メーリーングリストを活用したネットワークも広めて行きます。

さらに、部会の広報活動にも力を入れます。各LOMメンバーの中で、水産部会を含めた業種別部会の存在をしる方がけっして多くないことは良く言われていることです。

その中にあって、部会ホームページでの発信・各種大会でのアピール等を強力に、心をこめて行い、会員拡大にも結び付けたいと考えます。

1960年生れのメンバーと共に

 今年は水産部会にとっても大きな変節の年となります。ここ数年間部会を引っ張ってきたメンバーが多く卒業する年であり、私自身にとってもラストイヤーとなります。諸先輩方から学び、経験し、得ることの出来たことを、その仲間と共に微力ですが次の水産部会を担うメンバーに伝えたいと思います。そして来る新世紀に更なる飛躍する水産部会の、火種のひとかけらとなれればと考えます。

英知と勇気と情熱と、日本人としての美しい心を持ってすれば必ずや道は開けると確信しています。一年間全力で取り組みますので、皆様方のご協力、ご指導、ご鞭撻の程宜しくお願い致します。