プレスリリース

2003年度3月 東京総会の開催
ゼロエミション研究の中間発表について
水産資源はみんなの資源NEW


(社)日本青年会議所 水産部会
2003年度3月 東京総会の開催

日時: 3月1日(土)
場所: 東京国際フォーラム(G405会議室)
日程: 13:30〜15:00 常任委員会
15:00〜15:45 総会
16:00〜17:30 講演会
講演内容: 『バイオマス日本の取り組みについて』
講師: 桑原 隆氏
農林水産省農林水産技術会議事務局 研究調査官

(社)日本青年会議所 水産部会では3月1日(土)に2003年度通常総会を開催し、2002年度事業報告・決算、本年度事業計画・予算を審議する。それにともない勉強会として本年度の事業テーマであるゼロエミションの研究に関して、農林水産省農林水産技術会議事務局より桑原 隆氏をお招きし、『バイオマス日本の取り組みについて』と題して水産業界のごみ処理問題などについて講演していただく。これに先立ち当水産部会では『ごみの処理と資源活用』に関するアンケート調査を部会員企業350社と全国の量販店100社に対し行っており、回収された結果と水産部会としての見解をあわせて水産企業、農林水産省、教育機関とうに意見書として提出する予定である。
部会長の大倉幸也氏(岡山JC)は「環境と資源管理、また水産資源の有効利用の知識を深め、日本の水産業界発展のため、メンバー個々の企業の未来指針になるような勉強会を行いたい。そしてごみを処理するという既存の行動から、限りある水産資源を有効利用していこうという発想に気運を盛り上げていきたい。また産地では低価格にしかならない商品価値の低い水産資源の有効活用を業界全体で考えていければ、生産者保護にもつながり結果として水産業界全体の利益となるはず」と大きな展望を語る。
また、今年度から部会内や業界内企業からの意見を取りまとめ、これを業界や政府機関、教育機関に反映していき、より業界に貢献していこうという新たな試みも始まった。閉塞感の拭い去れない昨今に、若い世代が風穴を開けていくことを期待してほしい。
以上

※この件に関するお問合わせは下記までお願いします。
アイフィッシュ株式会社 担当:大中 実
電話/03-3560-5191
ファックス/03-3560-5124

◎資料:ごみ処理と資源に関するアンケート・ごみ処理と資源に関するアンケート用紙



ゼロエミション研究の中間発表について

1)日本青年会議所水産部会では、2003年度事業のひとつに『ゼロ・エミッション研究』を掲げ、水産業界の廃棄物処理の現状とリサイクルの将来像について検討し水産業界へ提言を行うことを目指している。

2)3月には『バイオマス・ニッポン』の表題で農水省役人とともに勉強会を開催しており、出席者からも今後の水産業にあって解決しなければならない重要な課題であるという認識を共有している。

3)その際に水産部会員、OB会員(あわせて約350企業)および外食・量販店(320社)に対し『ごみの処理と資源活用に関するアンケート』を実行し、独自の分析結果をまとめるまで至った。

4)回収したアンケートの分析結果を7月19-20日に開催される2003年度(社)日本青年会議所サマーコンファレンス(パシフィコ横浜 サマーコンファレンス開催会議センターブース内)にて、まずは一般市民向けに環境問題のアピールと水産部会の活動のPRを予定している。また、水産部会としての意見も盛り込んだ上で農水省・水産関係各団体に意見書として提出する予定。

5)尚、7/19(土)に記者発表会を開催予定。


問い合わせ窓口:
アイフィッシュ株式会社 大中 実
(日本青年会議所水産部会ゼロ・エミッション担当)

電話/03-3560-5191
ファクス/03-3560-5124
mailoonaka@ifish.co.jp

※記者の方々は、サマコン会場に入場の際は事前登録が必要となります。ご連絡ください。



ゼロ・エミッションとは・・・
ゼロ・エミッション構想は、ある産業から出るすべての廃棄物を新たに他の分野の原料として活用し、あらゆる廃棄物をゼロにすることを目指すことで新しい資源循環型の産業社会の形成を目指す構想。
具体的には、投入される生産要素はすべて使い切られる、投入要素はすべて最終的な製品に活用されるか、あるいは他の産業のための付加価値の高い原料となる。すなわち総投入量=総生産量を極限の目標とするため、廃棄物は究極的には発生しないことを目指す。そのため、廃棄物処理に伴い発生する温室効果ガスの削減につながるなど、ゼロ・エミッション構想は,単なるリサイクルによる資源の有効活用にとどまらず、環境負荷の低減にも大きな貢献をなすものであり、さらにリサイクルの際に発生する余熱利用による暖房や給湯、ゴミの固形燃料化などエネルギー化による省エネルギーにも資するものである。
産業界ひいては経済社会が21世紀において持続可能な発展をしていくためには、製造工程の再設計、再生可能な原材料の優先的活用、そして最終的には排出ゼロを目標とすることが必要であり、これを未来のトレンドと認識し、積極的対応を図ることが重要。
しかし、あるひとつの産業では、廃棄物をゼロにする目標の達成は困難であるが、多くの産業が参加した産業集団全体、あるいは広域行政区域全体で考えれば、その共同の取り組みにより廃棄物の減少は可能となる。このような考え方の下に、ゼロ・エミッション構想はこれまでの大量生産システムとはまったく異なる「循環型」の新しい生産システムの創出を提示するものである。



日本青年会議所 水産部会
〜「水産資源はみんなの資源」〜

日本青年会議所 水産部会
部会長 大倉 幸也

はじめに
水産業はわが国に古くから繁栄してきた1次産業であり、国民の食糧供給に貢献してまいりました。そして現在、その伝統を継承しながらも新たな水産業を模索しながら邁進しております。近年は海外からの輸入や海外への輸出など、国内外問わず水産物が行きかっており、魚食文化も世界的拡大傾向にあるといえます。それゆえ古より水産物の利活用知識に富み、水産に慣れ親しんでいるわれわれ日本人が、水産業および水産資源の有効利用を全世界に向けて発信していく責任もあるといえます。
 日本国内においては、海外の安価な資源(労働資源、生産資源、漁獲資源)を活用した加工品や冷凍物の国内搬入はますます増加傾向にありますが、われわれ日本人はそれらを有意義に活用していく必要があるといえます。また、水産食品物を生産・流通・販売していく企業も有意義に無駄なく資源を活用していく必要があるといえます。
さて現在、われわれ水産業を取り巻く経済状況は、新たな転機を迎えていることは紛れも無い事実です。物価の国際価格への収斂は、わが国内では価格下落という傾向をもたらしておりますし、海外での水産物の利用度拡大は、わが国への水産物搬入の機会減少・原料価格の高騰という結果をもたらしております。こういった大きな変動にわれわれ水産業界の人間は対応していかねばならないといえます。またわが国は四方を海に囲まれ、寒暖流が混交する世界有数の豊かな水産資源に恵まれています。それ故陸続きであるヨーロッパ諸国とは異なり、環境に対する意識は希薄であります。水産業界においても同様、資源・環境に対する意識は低く生産重視の傾向は無駄な消費を生み廃棄物を増やしてきました。
水産物のほとんどは、世界の7割を占めているといわれる大洋からの自然の恵みであり、資源は有限であるという認識をもちながらその生業を営む必要があります。前述のように製品に関する関心事は消費者をはじめとして業界全体で持っております。しかし有限資源という観点から、より一層の資源有効活用という発想をもつ人もありますが、原料となるものには当然廃棄する部分があり、それをどうするかという発想を持つ人は残念ながら多いとはいえないのが現状です。そこで更なる循環型社会の形成をめざし、水産資源の有効利用の啓蒙や教育により、持続的発展可能な社会への移行が必要であります。またITで出遅れた国家戦略産業を水産大国としてバイオマス産業の形成を世界に先駆けて育成していく必要があります。この様に、水産物は水産業界の為だけの資源という観点を突き破り、水産物は全世界の人類に提供された資源という考えの下、よりいっそうの有効活用が必要となるといえます。


日本青年会議所 水産部会 提言
日本青年会議所 水産部会がまもなく創立40周年を迎えるに辺り、これまでの我々の活動や考えを集約し、将来の水産業発展のため提言を申し上げます。
我々水産部会員は、(社)日本青年会議所に所属し、水産業に幅広く携り、全国に約300名のメンバーでネットワークを構築しております。そのため其々の所属する団体からの提言とは異なり、同じ業種に居ながらも異なる職種からの構成メンバーによる意見集約であるところに大きな意義があるといえます。
この度提言する内容は、従来の水産資源の活用を鑑みつつ、より一層の資源利活用、資源循環利用の理想像に積極的な取り組みを臨むものであります。
また、机上論だけではなく、より実現味を帯びた資源循環を目指す為には、採算性、汎用性のあるシステムを構築する必要があり、生産性と効率を同時にバランスよく追求する必要があります。
そして、われわれは水産資源を循環利用化することは社会貢献であると捉え、全ては有限資源であるということを啓蒙することにより、個々人の経済活動、消費活動等に影響を与えることとなり、しいては地球という環境を共有しているという感覚を持つに至るはずです。
水産業界人がこの資源の循環活用に対し真摯に取り組むことは、「We are the world.」、「 We are the children of the earth.」の実践に他なりません。そして取り組む為には、水産業界のみならず、全業界の協力と理解体制を得ることが必要です。
 これまで述べたことを実現するために、われわれは3つの柱と6つの施策をからなる『水産資源はみんなの資源』を提案いたします。



提言1【有限資源の認識と教育】
水産に限らず、供給側と享受側には相互理解は必要不可欠ですが、モノの源である資源にまで及んだ発想を共有する必要があります。現在、生活・住環境問題がクローズアップされておりますが、自分の身の回りだけでなく、遠く世界にまで視野を広げた意識を持つことが必要です。
そこで教育機関、あるいは地域において自分の身の回りの環境から、さらに大きな環境、そして環境同士のつながりへと学習し、環境・資源を管理することが重要であるという意識を体験プログラムとして組み込むことが必要です。こうした教育は倫理観を高め、供給側と享受側相互の信頼関係を構築するものでもあります。このように生活・住環境から有限資源についての基本的思想が構築されることにより、資源問題に対し実際に貢献することを要求されていくこととなり、実際に行っている企業はより高く評価され、そうでない企業はその評価が低いものとなってしまいます。そういうわけで、教育において環境・資源学を登用するべきです。
一方で、水産従事者も自らが使う・廃棄するモノが最初から最後まで資源であるという認識を持つことによって、それに対する処遇について真摯に考えるようになると思います。しかしいざ導入しようとした場合に指導できる人材の派遣も必要で、専門指導機関等の設立や人材育成が必要です。

A 環境・資源学教育の充実
○教育項目へ環境・資源学を組み込み初等教育段階から、生活・住環境と世界資源のかかわりを知識習得し、モノ作りしている現場への実地体験。
○ 企業指導できる人材育成プログラムを構築。
○企業指導する教育機関を設置

B 積極的な導入企業・導入予定企業との交流
○社会的貢献を果たしている企業を認知し、表彰する制度が必要。
○一定規模の企業に対しては、法的規制の下に遵守を義務化することが必要。
○導入企業の事例発表会などの開催が必要。
○海外での先進性のある企業と町との融合に関しての学習の必要性。

C 導入企業への理解を深める
導入企業はそのコストを製品に転化せざるを得ないという事実があります。この件を消費者に正確に認知してもらう必要があります。また消費者は転化された価格が妥当であるという認識を持つ必要があります。
○循環資源活用が社会的に重要であるということの啓蒙活動が必要。
○導入企業、商品の販売を積極的に支援する機能が必要。



提言2【実施体制コミュニティ】
ゼロエミッションは、単独企業の努力だけでは到底なし得ないものであり、生産・流通・消費段階全ての企業や人が協力して作り上げることが必要です。
A ゼロエミッション協業プロジェクト化
○生産拠点と流通拠点と消費拠点間を群で捉え、各群内で必要な処理を行うインフラを共有する。
○生成された循環産物を確実に需要者に手渡す組織と体制作りの確立が必要。



提言3【財政支援制度】
国民の生活・住環境は最重要課題のひとつでもあることから、国庫による導入支援を推進するべきです。
A 安定的且つ継続的な行政支援
○ゼロエミッション導入に当たってのインフラ整備や人材育成にかかる投資活動に対し、国としての積極的な援助が必要。

B 産・官・学の連携による長期的な視野にたった研究の取り組み。
水産物からでる循環資源は有効な成分が多く含まれているにも係わらず、次の利用ステージへ移る際、その多くは多大なコストを掛け低価格なものにしかリサイクルされないのが現状です。
○処理加工の技術開発をおこなう教育機関、企業に対する資金支援策が必要。
○汎用性を高め、導入コストを抑えるような研究が必要。

日本青年会議所 水産部会
部会長 大倉 幸也